交通事故が発生したら、当然責任問題が出てきます。法律上では刑事責任・民事責任が科せられる
こととなっています。（運転免許教習のテキストに必ず出てきます）
近年、自動車の高速化と多様化が進み、交通事故形態も複雑化しています。
このような社会で事故のトラブルや訴訟が増大しています。工学鑑定はトラブル解決の糸口として
活用してください。

死亡事故など重大事故が発生した場合、警察の実況見分調書が重要なカギとなる場合があります。
新聞やテレビでも取上げられる事がありますが、その実況見分調書に誤りがあり、事実と
異なった状況で行政処分が下され、トラブルや訴訟問題になることがあります。
それを覆す為、不服申し立てや控訴する場合、自ら誤りであることを立証していかなくてはなりま
せん。事故状況の事実を究明するには容易なことではなく、一般の方々が行うことは非常に困難
です。
これをお手伝いするのが交通事故の工学鑑定人です。
工学鑑定を行えば、事故の痕跡、車の変形、現場の状況等から工学的に事故直前の車の運動
状態を推定し、事故状況や原因を部分解明することが可能です。
訴訟社会のアメリカでは交通事故の工学鑑定人は公的な資格を必要とする職業となっていますが、
日本ではあまり知られておらず、資格制度も整備されていません。
また、日本で一般向けに鑑定を行っている人は数える程しか居ないのが現状です。
事故鑑定を依頼する場合、事故にかかわる全てのものをできる限り確保することが必要です。